「ウォーターポイント　水の防災拠点 強化　全国展開へ計画推進」

地域防災拠点の機能を持つ、四谷町の水製造工場「ウォーターポイント八王子」。
関東大震災の発生から100年を迎えた今年、巨大災害から人命を守る給水特化型の防災拠点をつくるプロジェクトが始動した。

昨年6月に開業した同施設を運営するのは、全国のスーパーマーケットなどで約3千台の「水の自販機」を展開するウォーターポイント株式会社（本社・広島県/小早川克史社長）。高純度のミネラルウォーター（宅配水）の販売も手がける。
同社によると、災害時に水不足は深刻な被害をもたらすとし、民間の水工場でその課題に対応しようと計画している。

「災害時における生活用水の提供に関する協定」を八王子市と結ぶ同施設。
災害による断水時、1日あたり約2千人分の飲料水とトイレなどに使用する生活用水20トンの提供が可能だ。
地下水と太陽光、蓄電池で稼働しているため、停電や雨天でも停止しないという。
設備拡充のためクラウドファンディングを今春活用し、約300万円の支援が寄せられた。

小早川社長は「災害時の水不足への対応は、国や自治体だけでなく民間の力が不可欠」と同施設の意義を強調。
「今後、全国にこのような施設をつくっていきたい」と展望している。