きれいな水をつくり、それを地産地消させる― 「ウォーターポイント」が八王子で環境・人・地域にウェルビーイングをもたらす新事業をスタート 私たちの生活に欠かせない“水”。近年は健康や、より美味しい水を求めてミネラルウォーターを購入したり、ウォーターサーバーを契約したりという方も多いのではないでしょうか。しかし、実は「市販のミネラルウォーター=安価でおいしくて、健康にもいい水」かといえば、決してそうとは言い切れないのです。ここでは、20年以上も前から水の自動販売機、宅配水のサービスを手がける企業「ウォーターポイント」の“きれいな水づくり”の取り組みを紹介しつつ、同社が進める水の地産地消、そして地方創生、さらには防災拠点の整備につながるプロジェクトを取り上げます。 ◆ 化学物質・不純物を徹底的に除外した“純粋水”を生み出すウォーターポイントの水づくり 今年6月、東京・八王子市に「ウォーターポイント八王子」が竣工しました。これは広島の企業「ウォーターポイント」の新しい施設で、ウォーターポイントは、不純物を徹底的に取り除いた“純粋水=RO純水”づくりにこだわり、2000年から現在に至るまで、全国のスーパーマーケットやドラッグストアに設置されている水の自動販売機事業や、ご家庭に水を届ける宅配水事業を手がけています。 ウォーターポイントの宅配水事業のもっとも大きなポイントは逆浸透膜で造られた純粋水をさらに逆浸透膜処理した「W逆浸透膜」+純水装置を使った、徹底的に不純物を取り除いたきれいな水=“超純粋水”づくりにあります。その超純粋水に深海ミネラルをブレンドして宅配水「ウォーターポイントミネラルピュアウォーター」として製品化されています。 「ミネラルピュアウォーターって、ミネラルウォーターと同じじゃないの?」と思われた方もいらっしゃるかもしれないので、簡単に違いを説明すると、ミネラルピュアウォーターは、ミネラルウォーターと比べて硝酸性窒素、化学物質、重金属などが徹底的に除去されていると言えます。鉱物資源などが含まれる地中からくみ上げられたミネラルウォーターにさまざまな物質が溶け込んでいるのはむしろ自然なことと言えるでしょう。少しショッキングな話になるかもしれませんが、ほとんどのミネラルウォーターには硝酸性窒素が検出されており、中には微量ではありますが化学物質、ヒ素など重金属が検出されることがあります(もちろん、国が定めているミネラルウォーターの水質基準は満たしています)。天然水というイメージだけが先行していますが、原水は地下水であり、水質は採水地ごとにまったく違うのです。こういった水のなかに溶けこんでいる物質を極限まで取り除いているという点で、ウォーターポイントミネラルピュアウォーターは一般的に流通しているミネラルウォーターに比べて非常に特徴的な存在だと位置づけられます。ウォーターポイントミネラルピュアウォーターは、国が定めているミネラルウォーターの水質基準(化学物資や重金属の基準)における44項目について“不検出”という結果を出しています。このことからも一般的なミネラルウォーターとの違いがわかるかと思います。ウォーターポイントミネラルピュアウォーターは、ブレンドするミネラルにもこだわり、北海道の知床、羅臼の海洋深層水から採取した深海ミネラルを採用しています。 ▲ウォーターポイントピュアミネラルウォーターの水質基準の検査結果。 ▲検査薬を使用してのウォーターポイントミネラルピュアウォーターと市販のミネラルウォーターの硝酸性窒素濃度(きれいな水の指標)比較。市販のミネラルウォーターは薄紅色に変色しています。一方、ウォーターポイントミネラルピュアウォーターに色の変化はなく、無色透明のままです。 では、究極にきれいな宅配水事業を展開しているウォーターポイントが、ウォーターポイント八王子で何をするかですが、これは端的に言ってしまえば「近隣エリアにお住まいの方に向けての宅配水サービスを始める」ということです。そんなこと当たり前じゃないか、と思われるかもしれませんが、この取り組みはただきれいな水を届けるというだけでなく、環境保全や地域活性化などさまざまなソーシャルグッドにつながる施策になっています。次は、それらの取り組みについて紹介します。 ◆水の地産地消がもたらすきれいな水の低価格化、そして環境保全と地域経済の新たな循環 コンビニエンスストアやスーパーマーケットに並んでいるミネラルウォーターが、購入者の手に渡るまで、どのような道筋をたどっているか、考えたことがあるでしょうか。「〇〇山の麓で採れたミネラルウォーター」というものがあったとして、それがまず工場に運ばれ、加工・パッケージングされて全国に配送されるわけですが、たとえば長野県で採れた水を北海道に届けることもあるわけです。この過程でさまざまなコストがかかり、輸送の際にはCO2が発生しています。ウォーターポイント八王子を拠点にした水の宅配事業では、この問題が複合的に解決されています。まず、ウォーターポイントミネラルピュアウォーターの元となる水は八王子の地下水を使用しています。そのため、遠方から水を取り寄せる必要などもなく、かつコストも抑えての良質な水の提供が可能になっています。W浸透膜と純水装置によってどんな水でも超純粋水にできる、高い技術力があっての取り組みです。なお、これは余談ですが八王子の地下水は大変に水質がよいとのことでした。これも近くにお住いの方にとってはうれしいニュースですね。また、配送の際はCO2を排出しないEVカー(電気自動車)を使用する、ウォーターポイント八王子を稼働させる電力も太陽光発電を使った再利用エネルギーでまかなうなど、環境への負担を可能な限り軽減する配慮がなされています。 こうした“水の地産地消”によりコスト面も低減し、宅配水サービスとしてかなりの低価格化を実現している点も利用者からすると見逃せないポイントでしょう。2022年3月の調査によると、ウォーターサーバー導入に関してのユーザーの関心事の第1位はコストとなっていますが、ウォーターポイントミネラルピュアウォーターは8Lボトルあたり648円(500mlペットボトル換算で1本41円)となっており、この価格でとてもきれいでおいしい水を飲めるようになるのはとてもリーズナブルな印象があります。もちろん、使用済みのボトルは回収されリユース、最終的には再利用資源に充てられます。現在ペットボトルのミネラルウォーターを購入していたり、ワンウェイ(使い捨て)式の宅配水を利用している方がウォーターポイントミネラルピュアウォーターに切り替えることで、プラスチックごみの削減にもつながります。また、宅配水を利用するうえで時おり困ることがあるのが水の置き場所。ウォーターポイントミネラルピュアウォーターではここも抜かりなくエコバッグが用意されており、玄関などの屋外に置いておくことができます。 このように環境への負荷の低減というソーシャルグッド、そして「きれいな水を手ごろな価格で飲める」というウェルビーイングを叶えているウォーターポイントミネラルピュアウォーターですが、さらに地域経済への貢献という面もあります。ウォーターポイントの水の宅配は、地元八王子のフットサルチーム「立川アスレティックFC」の所属選手を雇用して行なっています。近年、スポーツ振興と選手のセカンドキャリア形成は両輪で語られることも多いトピックです。選手には競技に集中してほしいけれど、引退後のことも考えなくてはならない。ウォーターポイントの宅配水事業は、こういった問題を解決する一助にもなっています。 そして、これはウォーターポイントミネラルピュアウォーターを利用するお客さんだけでなく、地域にお住いの方全員にかかわることなのですが、生産工場であるウォーターポイント八王子は災害時には強固な給水拠点としても機能するように作られています。水道が断水しても太陽光発電により地下水のくみ上げが行なえるため、継続的に水を供給することができます。その量は1日約2,000人分ということで、これはもう新たな災害インフラと呼べるでしょう。今後数十年以内に、高い確率で大きな地震が起きると予想されていますが、災害発生時にこうした施設があるかどうか、そしてそれを知っているかどうかは大きな分かれ道となることもあります。ウォーターポイントでは今後、今回のウォーターポイント八王子のような拠点を徐々に各地域に増やして水の地産地消を全国に広め、八王子と同様に地域経済の活性化に助力していきたいとしています。 ▲ウォーターポイント八王子は、災害時には飲料水や生活用水の給水拠点として地域に貢献します。太陽光発電によって地下水をくみあげるため、停電や断水時にも機能の維持が可能です。 ◆ウォーターポイントの取り組みはこちらの動画もあわせてチェック! ウォーターポイントの取り組む究極にきれいな水づくりについては、こちらの動画でも確認することができます。導入をお考えの方はぜひ一度、ご覧になってください。 ウォーターポイント八王子